OEM事例 丸五様

丸五様からの要望(依頼内容)

地下足袋の老舗メーカー。足袋の持つ足指と足裏の力を高める働きに着目し、熱で溶け固まる伸縮性のある糸を無縫製で立体的に編み上げたニットシューズ「hitoe」を生み出した。トレーニングに適したフィット感を実現した画期的な商品である。横ブレを防止するなどの改良を加えた「hitoe+」を開発し、量産する際にも不良品を出にくくしたい。
 

石川メリヤスの提案と製品開発の流れ

島精機製作所のホールガーメント横編機(SWG)はどんな形の製品でも丸ごと立体的に自動で編み上げることができる。2005年、石川メリヤスは他社に先駆けてその小型機種を導入。無縫製の立体編みに関して、試作でも量産でも長年に渡ってノウハウを蓄積している。丸五からの依頼以前にもニットシューズの生産に携わったことがある。しかし、石川メリヤスには靴生産の知見がなかったので試作に留まり、商品化されることはなかった。
hitoeは量産段階からOEMを依頼された。特殊加工の固い糸が外に飛び出ないように始末する後工程に苦労したが無事にクリアした。
hitoe+では、「フィット感を調整するためにシューレース(靴ひも)用の穴を開けたい」、「土踏まずのカーブにさらに寄り添った形状にしたい」、「サイドやカカト部分を厚く固くして横ブレを防止したい」といった要望を受けて、データ作成と試作を5回以上繰り返し、完成にこぎつけた。
ただし、量産段階で問題が生じた。石川メリヤスが編んだアッパーを丸五が鉄製のラスト(靴を成型する際に使われる型)にはめて熱処理をする工程で、アッパーにシワがよって形が崩れ、不良品になってしまいやすかった。そこで石川メリヤスは丸五から全9サイズのラストを送ってもらい、それぞれにピッタリ合わせつつ熱処理をした際に靴の形が崩れないアッパーを開発。靴メーカーの命とも言えるラストを預けてもらえる信頼関係が、hitoe+という唯一無二のニットシューズの進化に結実した
 

丸五様の成果

・商品の性能向上:横ブレを防ぐ工夫をサイドとカカトに入れられた。シューレース用の穴の周辺は糸を増やすことで強度を増しており、芯材は使っていない。シンプルで軽量なhitoeの基本デザインは守りつつ、性能の向上を実現した。
・定型作業の効率向上:各サイズのラストに合わせたアッパーを使えるようになり、手作業ではめ込んで熱処理をする際の調整が容易になった。
・不良品発生率の低下:上記の理由により、定型ミスによる不良品が発生しにくくなった。
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・・・hitoe(ヒトエ)
 
 

ご依頼主様からの『こんなものを作りたい』というアイデアだけお持込頂ければ、可能な限り形にいたします。
弊社自身も、自社ブランドの企画・生産・販売を行っているため、その経験を活かしたアドバイスをすることができます。
石川メリヤスへのOEMのご相談・お申込みは、お電話・FAX・メールにて承っております。
詳細はOEM(他社ブランド製品の製造)ページをご参照下さい

OEM(他社ブランド製品の製造)

 
 

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