サイコロ 石川メリヤスマガジンVolume9

足首は温め、つま先は開放
カカト保湿カバーを新発売

サイコロNo.9 / December 2023
photo_Consulting Design Tokyo, text_Toyo Omiya

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「足が冷えてよく眠れないのでラブヒールを履いて寝ている。でも、温まりすぎて寝ているうちに脱いじゃうことがある」
ラブヒールは1993年の開発以来、30年間にも渡って売れ続けている石川メリヤスのロングセラー商品です。現在、温かい靴下は他にもたくさん出回っていますが、ラブヒールのカカト部分には保湿シートが縫い込まれているという大きな特徴があります。履いているだけでカカトがしっとりすべすべになるのです。
 
カカト部分には丸みがあり、普通のミシンでは保湿シートをうまく縫い込めません。無理に縫おうとするとシートが突っ張ったり破けたりしてしまいます。石川メリヤスは専用ミシンの開発をメーカーに依頼。内職スタッフにも縫い方を覚えてもらい、他社商品との差別化と大量生産を実現しました。今でも年間10万足以上を生産しています。
 
このラブヒールのファンの方から、冒頭のようなご意見をいただくことが増えています。とにかく温かい二重編み靴下のラブヒールでは布団の中で足が蒸れてしまうのかもしれません。なお、寝るときはつま先を自由にして放熱できるようにしたほうが体に良いとされています。
 
足首は温めてカカトを潤しつつ、つま先は自由にした靴下――。数年前からこの需要の高まりを少しずつ感じていました。以前、石川メリヤスは「カカトカバー」を試作し販売したことがあります。綿、レーヨン、ナイロンというさらっとした素材で編んだ夏用の商品です。近年、同様のものをOEMで受注することも増えました。靴下の形だけではない機能的なレッグウェアーが求められている時代なのでしょう。
 
このたび開発した「カカト保湿カバー」は、ラブヒールと同じ素材、すなわちアクリル、ナイロン、ウール、ポリウレタンで編んでいます。寒い冬でも暖房やカイロに頼ることなく、足首回りをしっかり温めて保湿するためです。小売店や問屋の方々からも「ラブヒールとは着用シーンが重ならない商品で、買い足しにつながる」と好評をいただいています。
 
最後まで検討を重ねたのはパッケージです。ラブヒールと同じ場所に並べたときに違和感がなく、それでいて異なる機能を持った商品であることをアピールしなければなりません。
 
最終的に落ち着いたのは、ラブヒールと同じデザインの箱を、厚みは倍にして高さを半分にしたキューブ型にすること。これならばラブヒールとの共通点と相違点は一目瞭然。自立するため、平置き用の売り場でも陳列しやすくなりました。縦に重ねると、ちょうどラブヒールの箱2つ分のサイズなので、まとめて送るときにも便利です。
 
カカト保湿カバーは足首回りを温めてカカトを潤す機能性商品です。「おうちで過ごす時間を省エネで温かく健康的に暮らしたい」と願う若い世代にも手に取っていただき、石川メリヤスの新たなロングセラー商品に育てていきたいと思っています。
 
 
就寝時やリラックス時におすすめ
足首を温めてカカトはしっかり保湿しながらつま先は開放。お風呂上がりにもおすすめです。
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ラブヒールとの混載を想定
既存商品(ラブヒール)と混載での輸送を想定して、パッケージ2箱分のサイズを揃えてあります。
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上記の他にも、「森美術館開館20周年記念展のオリジナルグッズを製作協力しました」など掲載しております。
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